
瀬戸内4県280の河川、約1,200kmの流域を一斉調査 海洋ごみ発生実態に関する記者説明会を開催
日本財団は、海洋プラスチックごみの発生抑制を目的に、2020年12月~2021年5月、岡山・広島・香川・愛媛の瀬戸内4県の中で人口が集中する280の河川・用水路流域において、海洋ごみの大規模な発生実態調査を実施。2021年10月21日(木)、本調査に関する報道関係者向け説明会を開催しました。
記者説明会の様子
ごみのホットスポットマップ
「どこに(場所)/どのような(種類)/どれくらいの(量)」海洋ごみが存在するかを調べる河川調査は、これまでも他機関によって実施されてきました。一方で、日本財団が独自の調査方法で実施した本調査は、海洋ごみが「どこから(発生源)/なぜ(発生理由)」発生しているかを把握することで、ごみが集中的に発生・溜まっている場所(ホットスポット)を初めて可視化し、ごみの発生原因と流出量等を推定することを可能にしました。
海洋ごみの7〜8割は内陸で発生しており、河川や水路を伝って海に流出しています。海洋ごみの多くは県や市町村を越えて移動するため、回収者の役割分担が曖昧となることや、海洋ごみ削減の取り組みが地域や個人に委ねられており、自治体・企業・研究者など分野を横断した広域の取り組みが不足していることなどが問題視されています。そこで、日本財団では、瀬戸内4県(岡山県、広島県、香川県、愛媛県)と連携協定を締結し、包括的海洋ごみ対策事業「瀬戸内オーシャンズX」を実施しています。本調査で得られた結果は、今後同事業の施策に反映していきます。
調査の様子
河川での散乱ごみ
主催
日本財団
調査について
- 期間
2020年12月〜2021年5月(2020.12~2021.3 広島・愛媛 / 2021.4~5 香川・岡山) - 結果
総計:距離1,188km、河川数280本、調査ポイント数23,770地点
調査でわかった事
- ごみのホットスポット
- ごみの流出実態 ⇒ ごみの流出量
対策プラン
- ホットスポットを踏まえた施策
①戦略的クリーンナップ活動 ②適所へのごみ箱設置 - プラスチックのリサイクル・アップサイクルの促進
- 瀬戸内オーシャンズX及び海と日本プロジェクトを通じた啓発活動