
岡山県内30校を超える高校・中学の生徒 120人が連携して挑戦! ~地域へ広がれ!おかやま河川清掃大作戦~ を開催しました!
瀬戸内オーシャンズX推進協議会は、特定非営利法人グリーンパートナーおかやまのもとに集結した、海洋ごみ問題に取り組みたい意欲ある中高生グループ(おかやま海ごみゼロ大作戦 中高生実行委員会)と連携し、市街地から漂着する生活ごみの回収を目的として、「中高生の挑戦~地域へ広がれ!おかやま河川清掃大作戦」を主催・開催いたしました。
このイベントは、次世代へ豊かで美しい海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環として開催されました。
┗午前8時 中高生 約120人・一般参加者とともに開会式(奥に見えるのが旭川)
イベント概要
岡山県には人口密集地を貫く河川が複数あり、その河口域にはヨシや雑草が生い茂っていることが珍しくありません。ここに市街地から流れてくるごみが潮汐の影響を受けて流れ着き、ヨシや草に絡まって回収できないままとなっている場所が散見されることが確認されます。この現状を捉え、岡山県内の中学生・高校生が学校・学年の壁を越えて立ち上がり、「海ごみゼロ大作戦 中高生実行委員会」を結成。瀬戸内オーシャンズX推進協議会と地元岡山の特定非営利法人グリーンパートナーおかやまのサポートのもと、中高生120人に加え、専門技術を持つ企業や団体の職員と地域住民80人の参加を得て大規模な清掃活動を行いました。
【日程】
2024年11月17日(日)
【開催場所】
岡山市・旭川河川敷(一級河川)
【参加人数】
中高生120人、企業団体の職員や地域住民80人
【協力団体】
奥野組、落合刃物工業、ソーワエンジニアリング、オカネツ工業、
みんなでびぜん、岡山市漁業協同組合、荒木組
清掃するなら草を刈れ!~延長1キロのごみがあらわに~
ごみが溜まる大きな原因のひとつ、高さ2メートルほどに生い茂ったヨシや雑草を建設会社・奥野組、落合刃物工業などが保有する特殊な草刈り機を使って10月に刈り込み。水辺の様子があらわになると、そこに広がっていたのはペットボトルやプラスチック容器、紙ごみなどが散乱する光景でした。ヨシ・雑草によってせき止められ、びっしりと広がっています。中には毛布など、半分は土に埋まった状態のものも多く見られました。
┗雑草の生い茂る川べり / 協力企業の重機を使って刈り取り
┗あらわになった河口付近の川べり・水辺にごみが散乱していることがわかる
中高生のかけ声で清掃スタート!~「もう拾うものがない」ほどに
この惨状を打開したいと立ち上がった中高生がイベント全体を進行。前日まで台本に足りない要素・情報を自分たちの言葉で書き足して臨みました。当日は、海難防除が専門のソーワエンジニアリング株式会社が水際の作業補助、岡山市漁業協同組合が水上監視(警戒船)、一般社団法人みんなでびぜんが陸上の衛生・安全対策等を行い、司会(高校生)の号令で清掃がスタート。協力企業の職員も参加し、約150人が適宜休憩を取りながら70分間のごみ拾いにあたりました。終盤、「もう拾うものがありません!」という声が上がるほど集中して行った結果、プラスチックごみ等(ペットボトル・プラスチックくず・紙くず)が45Lごみ袋で116個、缶・ビン等などの不燃ごみが45Lごみ袋で11個回収できました。うず高く積みあがったごみの多くは町中から流出して漂着したとみられる生活ごみでした。
┗清掃スタートと同時に一斉に広がり、ごみ拾いに取り組む中高生たち
┗すっかりきれいになった河川敷 / 分別を最終確認し、回収車に一気に積み込み
参加者たちの声「こんなことになっているとは…」など
「これまでも清掃活動に参加したことがあったが、川の近くにこんなにごみが溜まっていたことを知らなかった。自分たちの暮らす地域がごみで汚れているのはつらい。今後も清掃活動があれば積極的に参加したい」(男子生徒)
「初めてこういう活動に参加したが、あまりのごみの多さにびっくり。これを出しているのも自分たちなんだと思うと恐ろしい気持ちになり、地域のことはちゃんと自分たちで考えていかなければならないんだ、と思った。またこういう活動があったら参加してみたい」(男子生徒)
「この活動にとても興味をもった。実行委員になって、私も積極的に活動したい」(女子生徒)
「ごみの惨状があまりにひどいのでこの活動を始めようと思ったが、たくさんの人たちと協力すれば、こんなに早くきれいになることがわかった。ごみが広がっているのはここだけでなく、他の川でも問題になっている。これからも中高生で活動を続けて、岡山からごみが出ないような仕組みを作っていきたい」(高校生・実行委員)
⇒大きな成果として、今回の活動直後に、海ごみゼロ大作戦 中高生実行委員会」に加わって活動したいと申し入れた中高生が複数人現れました。
┗午後11時 閉会式・参加した中高生が実感を語る
団体概要

瀬戸内オーシャンズX
瀬戸内海に面する4県(岡山県、広島県、香川県、愛媛県)と日本財団が2020年12月に連携協定を締結し、共同で推進している包括的海洋ごみ対策プロジェクト。外界からの海洋ごみ流入が少ない海域(閉鎖性海域)である瀬戸内海をフィールドに、①調査研究②企業・地域連携③啓発・教育・行動④政策形成の4つの柱で事業を実施。
https://setouchi-oceansx.jp/

CHANGE FOR THE BLUE
国民一人ひとりが海洋ごみの問題を自分ごと化し、”これ以上、海にごみを出さない”という社会全体の意識を向上させていくことを目標に、日本財団「海と日本プロジェクト」の一環として2018年11月から推進しているプロジェクトです。
産官学民からなるステークホルダーと連携して海洋ごみの削減モデルを作り、国内外に発信していきます。
https://uminohi.jp/umigomi/

日本財団「海と日本プロジェクト」
さまざまなかたちで日本人の暮らしを支え、時に心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。そんな海で進行している環境の悪化などの現状を、子どもたちをはじめ全国の人が「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。
https://uminohi.jp/