上陸用舟艇を活用し、離島の海岸漂着ごみを一掃 「KANDOクリーン大作戦2023 in瀬戸内海」で海洋ごみ1トンを回収!

2023年11月5日 香川県丸亀市 広島

瀬戸内オーシャンズX推進協議会は、株式会社トリドールホールディングス(以下、トリドールHD)、丸亀市などと連携し、この度、船でしか行けない海岸に散乱する大量の漂着ごみを効率的に回収することを目的とした「KANDOクリーン大作戦2023 in瀬戸内海」を開催しました。
本事業は、主催者のトリドールHDが丸亀市との地域活性化包括連携協定の一環により行い、トリドールHDより当協議会へ海洋プラスチックごみ対策のための寄付をいただき実施しました。またこのイベントは、日本財団が推進する海洋ごみ対策プロジェクト「海と日本プロジェクト・CHANGE FOR THE BLUE」の一環として行うものです。

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本事業の背景として、離島や半島の先端部など人の立ち入りが難しい海岸では、流れ着き散乱する漂着ごみが放置され、全国的な課題となっており、特に高齢化や人口減少が進む離島ではより活動が難しく、島外ボランティアの関与や活躍が求められています。そこで今回は、瀬戸内オーシャンズX推進協議会と企業が中心となり地域行政や地元の団体、島民、住民と連携した清掃活動モデルを作ることを目的として取り組みました。

イベント概要

【日程】
 2023年11月5日(日)

【開催場所】
【開会式】丸亀港 臨時駐車場 
【清掃活動】香川県丸亀市 広島の海岸

【参加人数】
 約130名

【協力団体】
(主催)株式会社トリドールホールディングス
(共催)丸亀市、瀬戸内オーシャンズX推進協議会
(協力)四国アイランドリーグplus、CHANGE FOR THE BLUE inかがわ、一般社団法人みんなでびぜん

うどんを食べて、さぬき広島にさぁ出発!

当日は約130名が参加。地域住民や学生を中心に、トリドールHDや㈱丸亀製麺の山口社長をはじめとする社員やスタッフ、丸亀市の松永市長と職員、香川県職員、四国アイランドリーグplusの選手など様々なメンバーが集まりました。集合場所の丸亀港では、讃岐うどん専門店「丸亀製麺」のキッチンカーが登場!「ウェルカムうどん」がふるまわれ、そのおいしさに、みんなが笑顔で元気になりました。その後開会式を行い、山口社長や松永市長などからご挨拶をいただいた後、四国アイランドリーグplusに所属する選手のみなさまによる出発宣言で気合を入れて、船に乗り込みさぬき広島に出発です。

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離島の海岸に散乱する大量のプラスチックごみ。回収量は1トン!

瀬戸内海の美しい島々や海の景色を眺めながら船に揺られること約40分。いよいよ清掃活動場所に到着!桟橋がない場所でも陸揚げできる上陸用舟艇を活用し、安全に砂浜に上陸しました。浜は一見きれいに見えましたが…浜の背後にある竹藪や草木の中にはプラスチックなどの漂着ごみが大量に散乱。みんなで一つずつ手で拾い、時間内に回収したごみはなんと約1トン!ほとんどがペットボトルや容器包装など生活系のプラスチックでした。普段は見えない離島の海岸に漂着するごみを拾うことで、自分の暮らしの中で買ったり使ったりする製品や、ごみを捨てる際の分別などについて、考え直すきっかけにもなりました。

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回収したごみはその日のうちに船に積み込み持ち帰り。

離島のごみを搬出するには船での運搬が必要です。そのため回収頻度が少なく、さらにボランティアごみなどが大量にある場合は特に、一定期間島内でごみを保管せざるを得なくなります。面積が限られる島内での一時保管場所の確保は難しく、臭いなど衛生面の住民への配慮、観光客に対しての景観保全などの面から、活動団体自ら本土へ持ち帰ることが望ましいです。しかし自ら持ち帰るには、船の手配や資金、人員が必要になり厳しい要件となります。そこで今回は丸亀市のご協力により、上陸用舟艇にパッカー車や粗大ごみを運ぶトラックを積載。回収したごみは参加者がバケツリレーで船に積み込み、当日中に持ち帰り、搬出することが可能となりました。
今回得られた知見をもとに、効率的かつ持続的な離島の海洋ごみ対策の仕組みづくりを目指します。

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参加者からの声

『広島にあんなにごみが漂着しているのを目の当たりにしてとても悲しかった。少しでもごみ拾いのお手伝いができて嬉しかった。』

『普段から陸地の方での清掃活動も行なっているが、海岸とではまた違ったごみが多くあると感じた。』

『一人一人のごみを増やさないという心がけが大切。海に近くても遠くても関係なく、ごみを道路などに捨てない、マイボトルを持ち歩くなどやっていきたい。』

<参考>

  • トリドールホールディングス×丸亀市 地域活性化包括連携協定を締結
    2022年4月13日、相互の連携を強化し丸亀市内における地域の一層の活性化を目的とする、地域活性化包括連携協定を締結。「共創型地方創生」というテーマのもと地域の方々の気持ちに寄り添い、産業、観光、芸術文化、離島の振興などの様々な活動に取り組むことで、丸亀市におけるより一層の地域活性化を目指す。
    ニュースリリース)
    https://pdf.irpocket.com/C3397/Ts7h/YAOU/U3Kc.pdf
    株式会社トリドールホールディングス サステナビリティ)
    https://www.toridoll.com/sustainability/
    丸亀市 広島)
    https://www.city.marugame.lg.jp/page/1567.html

団体概要

  • トリドールホールディングス https://www.toridoll.com/index.html
    「食の感動で、この星を満たせ。」をスローガンに掲げ、さまざまな業態の飲食チェーンを展開し、味覚だけでなく五感が揺さぶられる、本能が歓ぶほどの感動を探求し続けています。今後も「食の感動体験」をどこまでも追求し、世界中で唯一無二の日本発グローバルフードカンパニーを目指して、予測不能な進化を遂げるため、国内のみならず海外での展開を積極的に推進してまいります。
  • 四国アイランドリーグplus https://www.iblj.co.jp/
    日本で初めてのプロ野球独立リーグとして四国で活動を展開。将来NPB選手を目指そうとする選手たちによる、地域文化に根ざした従前のプロ・アマに属さないリーグ創設を目指す目的で設立され、現在四国各県に4球団が所属している。野球の興行、野球選手の養成、マネジメント業務のほか、野球教室等イベントの企画、運営とともに、四国地域の各地で地域貢献活動も積極的に行っている。
  • 瀬戸内オーシャンズX https://setouchi-oceansx.jp/
    瀬戸内海に面する4県(岡山県、広島県、香川県、愛媛県)と日本財団が2020年12月に連携協定を締結し、共同で推進している包括的海洋ごみ対策プロジェクト。外界からの海洋ごみ流入が少ない海域(閉鎖性海域)である瀬戸内海をフィールドに、①調査研究②企業・地域連携③啓発・教育・行動④政策形成の4つの柱で事業を実施。
  • CHANGE FOR THE BLUE https://uminohi.jp/umigomi/
    国民一人ひとりが海洋ごみの問題を自分ごと化し、”これ以上、海にごみを出さない”という社会全体の意識を向上させていくことを目標に、日本財団「海と日本プロジェクト」の一環として2018年11月から推進しているプロジェクト。産官学民からなるステークホルダーと連携して海洋ごみの削減モデルを作り、国内外に発信している。
  • 一般社団法人みんなでびぜん https://hinase-umilab.com/
    「子供たちを海へ」をコンセプトに、海に対する関心や好奇心を高める活動として、海洋教育・海洋研究など多様な体験プログラムを提供。令和3年9月日生諸島の頭島でオープンした「ひなせうみラボ※」の運営も行っており、日本の海洋文化と伝統を守る要として、豊かな海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げる拠点となることを目指す。
    ※日本財団が推進する海辺の様々な活動、活動に係る人そして情報を横断するような拠点を整備する「渚の交番」プロジェクトの一環

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